
2017年04月19日
お通夜

全員が黒い礼服で沈み込んだ雰囲気の会場。
そんなところに行くと自分も大人になったもんだ、なんてもうすでに十分に大人のくせに改めて思ったりする。
そんな場ではあまりはっきりと大きな声で言葉も発することなく、うつむき加減で小さな声でゴニョゴニョ言いながら頭をペコペコ下げる。
人間関係から列席せざるを得なくて本当のところ故人のことは全く知らない、なんて時はなかなか厳しい時間を過ごさなければならない。
まさかスマホをイジるわけにもいかないの当たり前だが、これと言って知り合いもいないから話をすることもできない。
所在無さげにウロウロしてるわけにもいかず、ただあまり目立つことなく存在感を出さずに目立たないところにいるしか術はない。
お経が始まればじっと聞き入るように見せかけて目を瞑る。
目を瞑るはいいが、今度は眠くな。
眠くなるまではかろうじてイイとしても船をこぐわけにはいかない、寝ているのがバレてしまう。
でも眠いのは仕方ないのでこれ以上眠くならないようにお経を聞き入って気を紛らすしかない。
そうやってお経を聞き入るようになると、その昔自分の親父が「この坊さんは読経がなってない!」なんて言ってた意味が少しだけわかるような気がする。
チャンとお経読めないお坊さんも多いかもね、確かに。
Posted by 洋服番長3 at 06:12│Comments(0)